AGA治療を受けるには医師がいる医療機関にかからなければなりませんが、一般の皮膚科などとは違ってAGAの専門クリニックには複数の治療法が用意されています。
専門クリニックでは海外の最先端の知見を取り入れた先進治療を受けることも可能で、その中に育毛メソセラピーという治療法があります。
今回はこのメソセラピーがどういうものか見ていきます。
育毛メソセラピーは先端治療の一つ
この治療法は投薬治療に用いられる治療薬や、ビタミンなどの発毛補助成分、そして成長因子と呼ばれる有効成分を混合した薬液を頭皮に直接注入する治療法です。
注射器や痛みが少なくなるように開発された専用の薬液注入器具を使って頭皮の皮下に直接注入することで浸透ロスをなくし、毛根に対してダイレクトに薬液の効果を届けることができます。
こうした方法は脂肪溶解など他の美容医療分野でも用いられており、育毛分野でもこれを取り入れた形です。
メソセラピーは基本の投薬治療ととても相性がよく、相乗効果で薄毛改善の効果を強めることができます。
あるいは、代謝の過程で内臓に負担をかける内服薬が使用できないなどの場合にも、代替療法としてメソセラピーが検討されることもあります。
医師の所見によって回数の増減はありますが、通常一カ月に一回の施術を約半年行い、これをワンクールとして治療成果を確かめていきます。
薬液の内容はクリニック次第
メソセラピーに用いられる薬液の成分内容はクリニックによって異なり決まったルールはありませんが、多くの場合上述したように既存の投薬に用いる治療薬やビタミンなどの他、成長因子というものが含まれます。
メソセラピーではこの成長因子の使用に特徴をみることができます。
成長因子とは細胞を活性化することができるタンパク質のことで複数の種類があり、どれを用いるかはクリニック次第ですが、例えば以下のようなものがあります。
IGF-1
インスリン様成長因子で、新しい血管を作って毛根の栄養補給効果を高める作用が期待できます。
VEGF
血管内皮成長因子で、こちらも新たな血管を増設して毛根の力を高める作用が期待できます。
FGF-7
毛母細胞の細胞分裂を促進して太く強い髪の毛の生成に寄与します。
この他にも複数の成長因子があり、これらの作用とミノキシジルなど治療薬の作用、そして一緒に混合されるビタミンやミネラル、アミノ酸といった発毛補助成分の効果と相まって発毛・育毛の作用を発揮します。