AGA(エージーエー)治療薬であるミノキシジル
ミノキシジルは、宣伝でも有名なリアップの主成分です。
壮年性脱毛症における発毛と脱毛の進行予防の効果が認められています 。
リアップは外用剤です。
これまで世界90カ国以上で承認され、使用されています。
壮年脱毛症は、男性型脱毛症または AGAともいわれています。
思春期以降に前髪の生え際や頭頂部の髪がだんだんと薄くなってきます。
原因は遺伝や男性ホルモンの影響と考えられています。
ヘアサイクルとは
髪は毛穴から生えて成長して伸びては抜け、また同じ毛穴から新しく生えることを繰り返しています。
これをヘアサイクルといい成長期、退行期、休止期を繰り返しています。
AGAになると、成長期が短くなり、髪がのびて硬毛に成長する前に抜けてしまいます。
細く短い髪が増え、薄毛が目立つようになります。
また髪の毛ができるところである毛包がどんどん小さくなることで新しい髪の毛が生えにくくなります。
AGAはこうしてゆっくり進行していきます。
ミノキシジルの作用点
ミノキシジルは、ヘアサイクルの中の 2カ所に作用します。
1か所目は休止期毛包を活性化して新たに生えてくる髪の毛の発毛を促します。
2か所目は、小さくなった毛包を育て髪の毛の成長を促します。
ミノキシジルの毛包を育てる作用はディープグロース効果と呼ばれ、ミノキシジルの作用の注目すべき点となっています。
ミノキシジルと血圧
ミノキシジルが高血圧の治療薬から発見されたことは存じでしょうか。
米国のアップジョン社は1979年にロテニンという血管拡張作用がある高血圧治療薬を発売しました。
その後、ロテニン服用中の患者に多毛や発毛の副作用がおこることが分かりました。
作用を調べていったところミノキシジルという成分に発毛効果があることが分かったため、今度は薄毛治療を目的として開発がすすめられました。
こうして1988年、米国でミノキシジルは当時唯一の発毛剤の医薬品として認可されました。
以降 、90カ国以上で発売されており、2017年現在では飲み薬のフィナステリドと共に、AGA治療に効果があるお薬として広く認知されています。
ミノキシジルの注意点
ミノキシジルは元々高血圧薬であったことから、高血圧の人、低血圧の人、むくみのある人、心臓また腎臓に障害のある人は注意が必要です。
使用前に医師や薬剤師に相談するようにしましょう。
1日2回、1回1mlと塗る量が定められています。
副作用を避けるため決められた量を超えて使用しないようにしましょう。
また、塗り薬ですので刺激感やかゆみ、発疹という副作用に注意が必要です。
ミノキシジルの外用薬のリアップはドラッグストアで購入することができます。
ミノキシジルの内服は今のところ日本では販売されていません。
最近ではインターネットで個人輸入品が手に入るため購入を検討されている方もおられるかもしれません。
しかし、ミノキシジルは血圧を下げる作用がある医薬品です。
内服の場合は特に注意が必要です。
また個人輸入品は、安全性が保障されておらず、偽物である場合も多くあります。
海外から個人輸入して健康被害にあった場合は救済の対象にならないことを知っておくようにしましょう。
この記事を読まれている方は、危険な個人輸入は避け、ミノキシジルなら日本で承認されたリアップか、医師によって処方されたものを使用するようにしましょう。
最低でも4か月以上は続ける必要があります。
その後も、発毛効果を維持するためにはミノキシジルの持続的塗布が必要です。
AGAに悩んでいる方は多くおられると思います。
ミノキシジルの性質をよく知って上手におつきあいしてみてはいかがでしょうか?